外国人のための日本の国民健康保険(国保)完全ガイド:加入・保険料・2027年ビザ問題

CEO / 日本生活エキスパート
更新日: 2026年7月25日
生活インフラ
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最終更新: 2026年7月25日
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- •日本に3か月以上住み勤務先の社会保険に入っていない外国人は国民健康保険(国保)への加入が必須。加入対象・保険料・14日以内の手続き・2027年のビザ連動ルールまで分かりやすく解説。
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30秒でわかる結論: 在留カードを持ち、日本に3か月以上住む人は、勤務先の社会保険か国民健康保険(国保)のどちらかに必ず加入します。勤務先が社会保険に入れてくれない人(学生・フリーランス・自営業・加入基準未満のパート・無職など)は、自分で市区町村役所で国保に加入します。期限は原則転入・住民登録から14日以内。国保は医療費の7割を負担(自己負担は3割)、保険料は前年の所得を基に決まる(=来日初年度は安いことが多い)、そして「高額療養費」という上限が高額な入院費からあなたを守ります。さらに2027年6月〜は保険料の未納がビザ更新に影響し得るため、加入は「任意」ではありません。
免責事項: 本記事は一般的な情報提供であり、法律・税務・医療の助言ではありません。制度や金額は自治体ごとに異なり、改正もあります。ご自身の状況は必ずお住まいの市区町村役所・厚生労働省(こうせいろうどうしょう)・出入国在留管理庁などで最新情報をご確認ください。
誰が加入する? 社会保険 vs 国民健康保険
日本は国民皆保険で、合法的に居住する人は何らかの公的保険に入る前提です。公式情報でも「3か月以上日本に滞在する外国人居住者は国民健康保険に加入しなければならない」とされています。
どちらに入るかは働き方で決まります。
| 社会保険(健康保険) | 国民健康保険(国保) | |
|---|---|---|
| 対象 | 正社員(および基準を満たすパート) | それ以外:自営業・フリーランス・学生・無職・基準未満のパート |
| 加入方法 | 勤務先が自動で加入手続き | 自分で市区町村役所で加入 |
| 保険料の負担 | 会社と約50/50で折半 | 全額を自分で負担 |
| 保険料の算定 | 月給ベース | 前年所得+均等割+平等割(自治体が設定) |
重要: 両方に同時加入することも、どちらにも入らないこともできません。退職・卒業・フリーランス開始・正社員就職などで状況が変わったら、14日以内に切り替えが必要です。国保は自動では始まりも終わりもしません。
国保でカバーされるもの
- 医療費・歯科の多くは7割が給付され、窓口負担は3割です。
- 自己負担は6〜69歳で3割。未就学児は2割、70〜74歳は原則2割(75歳以上は後期高齢者医療制度)と年齢で異なります。
- 病気・けが・多くの処方薬・出産関連の医療をカバー。美容目的、別途の健診、海外での治療などは扱いが異なります。
高額な月をまかなう「高額療養費」
入院などで医療費が高額になっても、高額療養費制度が1か月あたりの自己負担を所得区分に応じて上限で抑えます。事前に限度額適用認定証を用意すれば、窓口で上限額を超える支払い自体が不要になります。国保加入者にも適用される、最も価値ある仕組みのひとつです。
⚠️ 2026年の改正(成立済み): 2026年5月に成立した改正法により、月額上限が2026年8月から2段階で引き上げられます(低所得者への配慮を維持しつつ、新たに年間上限を新設)。上限額は所得区分により異なるため、具体的な金額は厚労省や自治体で最新をご確認ください。
保険料はいくら?
保険料は自治体ごとに設定され、主に前年所得(アルバイト収入を含む)+均等割・平等割で計算されます。
来日した人に朗報: 前年に日本での所得がなければ、初年度の保険料は通常とても安くなります。日本での所得が1年分そろう2年目から上がります(住民税が2年目に上がるのと同じ理屈。関連記事参照)。
ある業界情報による、ごくおおまかな目安の月額(実際は自治体・世帯人数で大きく異なる):
| 前年の年収 | 月額のおおよその目安 |
|---|---|
| 〜100万円 | 約2,000〜5,000円 |
| 200万円 | 約15,000〜25,000円 |
| 300万円 | 約25,000〜35,000円 |
この表はあくまで概算です。正確な額は市区町村役所でその場で試算してもらえます。
加入の手順
- 先に住民登録。 引っ越したら役所で転入届・住民登録を行います。国保加入は同じ役所で、多くは同日に手続きできます。
- 住民登録から14日以内に申請します。
- 書類を持参。 通常は在留カード・パスポート・マイナンバーカード/通知・印鑑(あれば)。
- 保険証を受け取る。 保険証(またはマイナ保険証)を受け取り、医療機関で提示すれば負担は3割になります。
🚨 「節約」で加入を遅らせると逆効果。 加入は資格が生じた日(転入・入国日)までさかのぼって適用されるため、遅れると未加入期間の保険料を遡って請求されます。保険料は免れず、その間の補償だけ失います。
保険料の口座振替には日本の銀行口座が必要なことが多いので、早めに開設しておきましょう(下記の関連記事参照)。
どうしても保険料が払えないとき
収入が少ない場合も、黙って滞納せず役所に相談を。主な選択肢:
- 法定軽減(前年所得が低い場合、均等割・平等割の一定割合を軽減。該当すれば原則自動適用)
- 申請による減免(失業・災害・病気など急な困窮)
- 分割納付(滞納が膨らむのを防ぐ)
これは家計だけの話ではありません。次のビザの項目が重要です。
なぜ今、納付が重要か:2027年のビザ・ルール
これまで入管と自治体の保険記録は別システムでした。その壁がなくなります。知っておくべき2つの別々の制度変更があります(いずれも詳細は確定途上=出入国在留管理庁の公式発表で要確認):
1. 在留資格の更新・変更(2027年6月から)。 2027年6月から、国保・年金を滞納し督促にも応じない人は、原則として在留資格の更新・変更が認められない方針です。
- 国保の納付データが入管の審査と連携され(自治体システムは2026年度中に改修)、審査官がその場で納付状況を確認できます。
- 対象は悪質なケース(長期・高額の滞納、督促無視)。どの期間・金額からかの基準は今後省令で定められるため、うっかりの短期遅延は対象ではありません。
- 現状が重要: 完納・分割納付中・正式な免除なら問題なし。病気・失業などやむを得ない未納は対象外です。
2. 永住許可の取消し(2024年改正法・2027年施行目標)。 2024年の改正入管法で、公租公課(税・年金・健康保険料)の故意の未納を理由に永住許可を取消し得る事由が新設されました。対象は悪質ケースのみ(やむを得ない事情は除外)。政府は2027年施行を目指し、入管庁の運用指針は2026年秋予定です。
結論:保険料は常に納付(または正式に分割・免除)し、領収書・記録を保管しておきましょう(更新時に求められる可能性)。
日本を離れるとき
国保は自動では終わりません。出国前に役所で脱退手続きを行い、保険証を返却し、未納分を精算します。手続きをせず出国すると、いない期間の保険料を請求されることがあります。(年金も納めていた場合は、別途脱退一時金を確認。)
国保 vs 民間・駐在員向け保険
多くの居住者にとって公的保険(国保/社会保険)は必須かつ十分で、民間保険はその代わりにはなりません。民間・駐在員向け保険を検討する価値があるのは主に次の場合:
- 短期滞在で国保の対象前、
- 英語サポート・キャッシュレス・帰国後も続く補償が欲しい、
- 国保でカバーされない費用を上乗せしたい。
該当する場合は、いくつかの上乗せ・駐在員向けプランを比較してから決めましょう。ただし居住者にとっては「上乗せ」であって、公的保険の代わりにはなりません。
よくある質問(FAQ)
1. 学生/フリーランスでも本当に加入が必要? はい。3か月以上居住し、勤務先で社会保険に入っていなければ国保は必須で、任意ではありません。
2. 病院に行かなければ入らなくていい? いいえ。加入と納付は必要です。未加入は遡及請求に加え、2027年以降はビザへの影響もあり得ます。
3. 初年度の保険料はいくら? 前年所得ベースのため、来日初年度は日本での所得がなく非常に安いことが多いです。2年目から上がります。
4. 歯科や出産はカバーされる? 通常の歯科治療は対象(3割負担)。妊娠・出産は妊婦健診や異常分娩は対象で、別途出産育児一時金もあります。正常分娩自体は扱いが異なります。詳細は自治体で確認を。
5. 転職・退職したら保険はどうなる? 14日以内に自分で切り替えます(社会保険⇔国保)。自動で切れ目なく移行はされず、空白期間は後で遡及請求の原因に。
出典
- Study in Japan(文部科学省/JASSO・公式)Insurance: https://www.studyinjapan.go.jp/en/life/insurance/
- 厚生労働省 — 外国人に対する国民健康保険の適用について: https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta3349&dataType=1&pageNo=1
- 目黒区(公式)— 外国籍のかたの国民健康保険の加入: https://www.city.meguro.tokyo.jp/kokuho/kurashi/kokuho/kanyu-gaikoku.html
- 刈谷市(公式)— 外国籍の人の国民健康保険加入(遡及加入): https://www.city.kariya.lg.jp/kurashi/hokennenkin/kokuho/1006949/1003219.html
- 厚生労働省 — 医療保険制度改正法が成立しました(2026年5月成立・高額療養費は2026年8月から段階的に見直し): https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/newpage_00014.html
- 厚生労働省 — 高額療養費制度を利用される皆さまへ(最新の限度額): https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
- 厚労省・出入国在留管理庁 — 国保・年金未納が2027年6月から在留資格の更新・変更に影響(NHK報道): 解説 https://coki.jp/article/news/62332/
- 出入国在留管理庁 — 在留資格の変更・更新許可のガイドライン: https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyuukokukanri07_00058.html
関連記事
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最終更新: 2026-06-19
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